ものづくり企業においては、工場の生産システムをきちんと構築することが大切です。ここでいうシステムとは、ＩＴシステムのことではなく、「仕組みや組織、制度、管理技術」などのことです。

そのためには、「生産システムの基本的要件」を整備することが必要で、その２つに５Ｓと多能工化があります。最近ある工場では、５Ｓが実践されていることでＩＳＯ取得において審査員の方の見る目が変わった。ある企業では５Ｓが実践されている工場が世界中の工場の中で品質が一番高いなどの効果があります。

一方、５Ｓが崩れてきた工場では、さまざまな問題が起きています。多能工化もそうです。多能工化する過程で、手順書をきちんと作成していないと人がやめた時に痛い目にあう。最近このような事例を見かけることがありました。

生産システムの基本的要件を整備することで、他の管理・物的システムのレベルも向上する。同時に働く人の質があがる。改めて、基本をきちんと実行することに気づかされた２０２２年の最後の１２月でした。